ロッテ伊東監督、CS決定も「屈辱的なAクラス」 下剋上へ「打撃練習しかない」
サヨナラ勝ちでCS進出決定、伊東監督「CS制度がある限り頂点の可能性もある」
「9割方だめだと思ったね……」
24日のオリックス戦。サヨナラ勝ちでCS進出を決めたロッテ伊東監督の第一声だった。防御率1位に加え、最多勝を狙わせて登板したエース石川がオリックス・ディクソンとの投げ合いで先に6回3失点で降板。しかし2点差の9回1死一塁で8番中村に「出会いがしらのホームラン」(伊東監督)が飛び出して同点に追いつくと、延長10回無死満塁から細谷がサヨナラ打を放った。
延長10回は先頭加藤が三遊間を破り、続く角中が海田から右翼越え二塁打で二、三塁とサヨナラのお膳立てが出来た直後に、札幌ドームでは楽天が日本ハムに敗れ、サヨナラ勝ちの前に実質CSが決まっていた。それでも雨の中、開始が42分遅れた試合につめかけたロッテファンに最高の形で喜んでもらえた。
指揮官の頭はすでに来月8日から始まるCS第1ステージに向いている。上位の2チームには12ゲーム差以上離されているだけに「個人的な感想を言わせてもらえれば、屈辱的なAクラス。あくまでチャレンジャーとして向かっていく。このCS制度がある限り頂点の可能性もある」。2010年の下剋上日本一の再現も胸にある。
それには現状の打線の得点力では、上位2チームにとても歯が立たないことは百も承知している。CSへの課題を聞かれると「練習でしょう。バッティング練習しかない。壊れるくらい打ってもらいたい。力負けで(現状の打線では)強いボールがきたら打てない。練習方法も含めて、変えていかないと。短期決戦だけに、流れに乗ればいける。粘りある野球をやっていきたい」と闘志を燃やしていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count