広島野村、セ界大混戦を呼ぶ快投6勝目も「まだまだ取り返さないと」
DeNA戦で8回1安打無失点「真っ直ぐが良かったので、他の球種も生きた。全体的に良かった」
■広島 4-1 DeNA(8日・マツダスタジアム)
広島の野村祐輔投手が8日のDeNA戦(マツダ)に先発し、8回1安打無失点と好投。無四球と今季最高の内容で6勝目をマークした。
エラーでの出塁を含めて与えた走者は2人のみ。緒方監督も「先発として100点満点のピッチング」と絶賛した快投だった。野村は「真っ直ぐが良かったので、他の球種も生きた。全体的に良かったと思います」を満足そうな表情で話した。
「(打者を)差し込むことができた」というストレートは「球速自体はいい時も悪い時も変わらないと思うが、打者の見え方だったり、色々な部分で良かったのだと思う。今日はフライアウトも多かった」と自画自賛した。8イニング中6イニングが3者凡退というほぼ完璧な内容。「回の先頭を出した2回と5回以外は、しっかり(アウトを)取ることができた。自分の投球ができたと思う」と胸を張った。
プロ初完封だった2016年以来の完封は逃したが、野村は「そこはしょうがないですね」と一言。「それほど意識はしていなかった。8回を終わった後、まだ1安打なんだ、と思ったぐらい。相手も早打ちで積極的にきていたので球数も少なくなったが、それは結果的なこと」と、無欲の投球だったことを強調した。
今季の野村は6月中旬に不振で2軍落ちし、約1か月半の再調整を余儀なくされた。後半戦に復帰後、3連勝となったが「3連勝は手応えにはならない。まだまだ取り返さないといけないと思ってやっている」と、本人はまだ満足していない。「夏場は汗をかいて体重も減るので、自然とキレが増してくる」という2016年の最多勝右腕が、逆転優勝へのキーマンになる。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)