ハム大谷翔平、3月WBCへ“自己流”スロー調整 そのワケとは?

貫く自己流調整、その狙いとは

 3月に開催される第4回WBCで投打で活躍が期待されている日本ハム・大谷翔平投手。大会中に使用するボールは日本の公式球と比べて滑りやすく、他の侍ジャパン投手陣の中には年明け早々にブルペン入りするなどハイペースで調整している選手もいるが、大谷はネットスローによるフォーム固めが中心。まさに自己流の調整を貫いている。

 自主トレ公開となった今月6日は大きな鏡の前でのネットスロー、バットスイングに時間を費やした。スロー調整にも映るが、これも大谷なりの理由があるという。

「どうやって投げればいいか、どうやって打てばいいのかは、ある程度イメージは出来ているが、それが自分の体が合っているかは別の作業。『自分がこう動きたいんだ 』と客観的に見られるように。フォームチェックです」

 自身がイメージする正しい動きをすれば、思い描くパフォーマンスにつながる。WBC球については「1球1球縫い目が少し違ったり、質も違う。投げる感覚が違う。まだブルペンで投げてないので、どうなるか分からない」というが、まずは投球フォーム、打ち方といった選手としての基本中の基本、理想のパフォーマンスを実現するための“土台”作りを何より大事にして自主トレに取り組んでいるようだ。

 NHK紅白歌合戦で初めて審査員を務めるなど大忙しのオフだが、年末年始も故郷・岩手に帰省せずに自主トレを積んでいる。「練習量だけは確保出来るように調整したつもりです」と言う。

「(ペースアップは)ここからじゃないですかね。12月はトレーニングしながらのフィジカル面。ここからはスキル練習。その練習に入っていけたらと思います。投げる量も走る量もどんどん増えてくるかなと思います」

 これまで球界の常識を覆してきた22歳。高卒5年目の2017年は、どのような成長曲線を描くのだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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