田中将大、PS防御率1.32は勝負強さの証も…「関係ない。過去のことなので」
6回1安打無失点でPO通算5勝目、PSの個人成績は圧倒的も「何よりも喜びっていうのは…」
■ヤンキース 7-0 アストロズ(優勝決定シリーズ・日本時間13日・ヒューストン)
ヤンキースの田中将大投手は12日(日本時間13日)、敵地で行われたアストロズとのア・リーグ優勝決定シリーズ第1戦で6回1安打無失点4奪三振1四球と快投した。チームを6-0での勝利に導き、ポストシーズン(PS)通算5勝目(2敗)をマーク。PS通算防御率は史上3位の1.32と圧倒的な成績を誇るが、試合後には「気にしてないです。試合に入るにあたって全然関係ないので。あくまで過去のことなので」と淡々と話した。
レギュラーシーズンでメジャー最高の107勝を挙げたアストロズとの頂上決戦。その第1戦という大一番で、田中がまたも輝きを放った。6回までわずか68球で投げきり、1安打無失点の快投。強力打線に何もさせず、チームに貴重な1勝をもたらした。
「MLBスタッツ」によると、PS通算防御率1.32は7試合以上に登板した投手では、サンディ・コーファックス(0.95)、クリスティー・マシューソン(1.06)に続く史上3位。あまりに偉大な数字だ。ただ、田中自身は試合後の記者会見で「数字としてはそういう数字が残っているので色々言われるのも分かるんですけど、何よりも喜びっていうのは『その試合に勝った。自分の持っているもの出し切った』、試合後のそういうところだけですかね」と話した。
何があろうと、チームが勝つために投げていることに変わりはない。残る数字は“二の次”。自身にとっては初となるワールドシリーズを目指す中で、個人の成績にそれほど興味はない。これまでの素晴らしい成績から、期待を重圧に感じるのか、前向きに行かせているのか、と聞かれると「気にしてないです。試合に入るにあたって全然関係ないので。あくまで過去のことなので、それは。これから試合を迎えるにあたって関係ないことですよ、それは」と言い切った。
とにかくヤンキースで悲願の世界一に輝く。田中は今、それしか考えてない。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)