ロッテ育成2位新人、初安打→凡ミスも 監督「またこの場所に帰ってきて」
二盗試み、打者四球も盗塁失敗と勘違いの珍プレー…指揮官は本拠凱旋を期待
ロッテの育成ドラフト2位ルーキー・菅原祥太外野手(日本ウェルネス大)が20日、阪神戦(ZOZOマリン)のオープン戦初打席でプロ初安打を放ち、本拠地のスタンドを沸かせた。
試合前に新人紹介があったため、同じ育成1位の安江も含め、新人がベンチ入り。「雰囲気を体験させたかった」(伊東監督)と首脳陣の配慮で回ってきたチャンスを生かした。
5回から井口の代走で登場、4-1の7回無死一塁で左腕・岩崎の外角速球を見事に弾き返し、左前打とした。「めちゃくちゃ緊張しました。詰まったけど、抜けてくれて良かった。正直、あんまり覚えてなくて……」と興奮を隠せなかった。
新人の体力測定で、背筋力704Nm(ニュートンメートル)と歴代新人の最高を記録するなど、抜群の身体能力で、石垣島キャンプでも1軍に抜擢されたが、張り切り過ぎて、第1クールの最終日に腰痛でリタイアし、即2軍落ち。食堂付の寮に3合炊きのマイ炊飯器を持ち込む大食漢ぶりで話題をまいたが、96キロから3キロ絞り、下半身の柔軟性も意識してトレーニングを積んでいる。
ヒットを打ったはいいが、直後の1死一、二塁のフルカウントから二盗を試み、タイミングはアウトだったが、打者・井上は四球を選んでいるのに、刺されたと勘違い。ベンチに戻ろうとベースを離れたところをタッチアウトにされる凡ミスを犯した。ベンチに帰ると走塁コーチからこっぴどくしかられ、「ボーンヘッドです」とうなだれていたが、オープン戦ではご愛敬。
「面白い存在で、またこの場所に帰ってきてほしい」と伊東監督はユニークルーキーの本拠地凱旋を期待していた。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono