MLBがマイナーの最低賃金引き上げを通達 でも、3Aで年約150万円の安さ…
ひとたびメジャーに昇格すれば約6200万円まで年俸は跳ね上がる
MLBが2021年からマイナーリーガーの最低賃金を引き上げるよう全30球団に通達を行った。AP通信が伝えている。
ルーキーリーグとショートシーズンレベルの選手たちは週給290ドル(約3万2000円)から400ドル(約4万4000円)、1Aの選手には週給290ドルから500ドル(約5万5000円)に変更。2Aは週給350ドル(約3万8000円)から600ドル(約6万6000円)へ、最も高額の3Aでは週給502ドル(約5万5000円)から700ドル(約7万7000円)に引き上げられる。
マイナーの選手たちはシーズン中のみに給与が発生しオフやスプリングトレーニングでは発生しない。そのため、仮に最低賃金が引き上がったとしても3Aの選手たちは5か月のシーズンで1万4000ドル(約153万7000円)、ショートシーズンの選手に至っては、3か月のシーズンで4800ドル(約52万7000円)の給与しか保証されないのである。
MLB選手会専務理事のトニー・クラーク氏の「これが始まりです。しかし、こうした若い選手たちが公平に扱われるまで、まだ先は長いです」との発言を記事では紹介。
度々、その過酷な現状が話題にあがるマイナーリーグ。オフには野球と関係の無いアルバイトなどで生計を立てる選手がいるのが現状だ。ひとたびメジャーに昇格することができれば最低年俸の56万3500ドル(約6186万8000円)と3Aとは比にならない金額を得ることができる。夢の大舞台への通過点とはいえ、厳しすぎるマイナーリーガーの窮状。今後どのように改善されていくのだろうか。
(Full-Count編集部=AP)