Rソックスのサイン盗みはア軍と異なる手法 当事者語る「とても良いシステムを…」
イアン・キンズラー氏「プレーオフでシステムは使えなかった」
球界ではアストロズのサイン盗み騒動が連日騒がれているが、2018年にワールドシリーズを制覇したレッドソックスもその疑惑の的となっている。MLBの調査結果を前に、同年途中にレッドソックスに移籍して世界一に貢献、昨季はパドレスでプレーして現役引退したイアン・キンズラー氏がこの疑惑について“証言”している。
地元メディア「マスライブ」によると、キンズラー氏はダラスのスポーツラジオ局「ザ・チケット」で次のように語ったという。「(MLBが)何を見つけるのか分からないけど、僕の意見としては(アストロズで)起こっていたようなものではないよ。ただ二塁から本塁に伝達するとても良いシステムを持っていたんだ。それだけだよ。正直にね」。
アストロズは電子機器を使用してサインを盗み、それで知り得た球種をゴミ箱を叩く音でバッターに伝えていたとされる。しかしキンズラー氏は「ほとんどのチーム」が二塁走者が打者に伝えるという“古いやり方”でサインを盗んでいると語ったという。キンズラー氏はレッドソックスの他、エンゼルスやタイガース、レンジャーズなどでプレーしていた。
さらにキンズラー氏が語ったところによると、シーズンを通して選手の入れ替えの多い“良くないチーム”は、サイン盗みを防ぐためのサイン変更をあまりしないが、プレーオフに進出するような“良いチーム”は対戦相手がサインを盗めないように対策をしているという。「プレーオフでは、全チームが本当に良いチームだ。彼らは何が起きているか分かっている。(プレーオフで)システムは使えなかったよ。難しすぎた」と、ワールドシリーズ制覇には関係なかったと“証言”した。
キンズラー氏のいう通り、多くの球団が同じようなサイン盗みを行っていたとすれば処罰は難しいものになるだろう。「報告書に何が書かれるのか興味深い。僕は大きなことは何も見つからないと本当に思っている。小さな処分はあるかもしれない。彼らがどう判断するのかは分からないよ」。
アストロズは電子機器の使用という大きなルール違反をしても選手には処罰がなく、2017年ワールドシリーズチャンピオンというタイトルの剥奪もなかった。果たしてレッドソックスにはどのような処分が下されるだろうか。
(Full-Count編集部)