「見習うべきところはたくさん」西武・山川穂高が認める広島・鈴木誠也の凄さとは…
西武山川と広島鈴木誠は8日のオープン戦でアーチ競演した
侍ジャパンの4番と目される広島の鈴木誠也外野手と、西武の山川穂高内野手がアーチの競演だ。8日のオープン戦(マツダ)で、2回に鈴木誠が松坂大輔投手から左翼席へ2試合連続の2号ソロを放てば、山川は6回に岡田からバックスクリーンへ1号ソロ。8回には新外国人DJ・ジョンソンから左翼席へ2号ソロを放った。
山川は無観客の中、テレビカメラに向かって大声とともにお約束の「どすこい!」ポーズを決め、「アホっぽくて恥ずかしかった。やはり、お客さんがいてこそ」と照れた。2年連続40発以上での本塁打王にも満足せず、引っ張り専門から全方向のスタンドにたたき込める広角打法へと改造中。オープン戦19打席目に待望の1発が出て、「今までよりコンパクトな動きで打てているが、打球が上がらないのが気になっていた。これを続けていきたい」と胸をなでおろした。
その山川が言葉を尽くして絶賛するのが、相手の4番の鈴木のこと。「4番同士だからというより、単純にバッターとしてすごいと思う。誠也は後輩だけど(山川は28歳、鈴木は25歳)、見習うべき所がたくさんある」と言う。「体の使い方もだけど、体の作り方がすごい。よほど強く意識していないと、ああいう体は作れない」と、鍛え上げられ均整も取れた鈴木の肉体を褒め、「バッティングも、シンプルに強い打球を弾き返していますから」と続けた。
山川は2017年アジアチャンピオンシップで、若手中心で臨んだ侍ジャパンの4番を任され、打率.214と苦しんだ経験がある。一方の鈴木は昨年11月の国際大会プレミア12で4番を務め上げ大会MVPを受賞。山川は「(東京五輪でも4番は)誠也がいいと思うし、結果を出すと思います」と断言した。
昨年首位打者のタイトルを獲得し、本塁打も28発放った鈴木は「松坂さんと対戦できてうれしかった。まさかホームランを打てるとは」と感慨深げだったが、山川も鈴木もいずれ劣らぬ、リーグを代表する強打者。競い合いながらお互いにレベルアップする展開になれば何よりだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)