西武が選手らに「外出・外食禁止」通達 金子は危機感「気を付けなければ…」
西武は球場への往復や自宅周辺の散歩などのほかは極力外出しないよう求めた
西武は26日、選手やスタッフに「外出・外食の禁止」を通達した。新型コロナウイルス感染拡大を受け、これまでも自粛を呼び掛けていたが、“警戒レベル”を引き上げた格好だ。球場への“通勤”、自宅周辺の散歩、短時間のコンビニエンスストア等への立ち寄りの他は、極力外出しないよう求めた。この日、本拠地メットライフドームで行われた全体練習の開始前に、飯田光男球団本部長が通達した。
既婚者の主砲・山川穂高内野手は「もともと本拠地で練習や試合がある時は、家に直帰してましたから」と平然としていたが、頭を抱えているのは寮生以外の“独身組”だ。日中に練習や試合がある日の昼にはケータリングサービスがあるが、夕食に困る選手もいる。
オープン戦、練習試合を通じて好調をキープし、「1番・中堅」として“ポスト秋山”の地位を確立しつつある金子侑司外野手は「キツイですが、最近は宅配がいろいろありますから……」。折しもこの日、阪神が藤浪晋太郎投手に嗅覚異常の症状があり、PCR検査を受けることを公表。「選手から(感染者が)出るとすれば、影響が大きい。極力そうならないように、気を付けなければいけませんね」と危機感を漂わせた。
昨季投手から転向し、ただ今売り出し中の川越誠司外野手は「キツイっす。出前です」。出身地の北海道に出されていた緊急事態宣言は19日に終了し、「少しホッとしていますが、今度は東京が大変ですもんね……」と心配が尽きない。
一方でその特性が見直されているのが、本拠地メットライフドーム。なにしろ、屋根を柱で支える構造で、壁の無い“吹き抜け”。東京都の小池百合子知事が「“3つの密”(密閉空間、密集する場所、密接した会話)を避ける」ことを訴えたが、メットライフドームは雨天中止のないドームにして、密閉に関してもクリアしているといえる。
実際、28日と29日の2軍の西武-ロッテ戦は、球場がロッテ浦和からメットライフドームに変更。1軍も今後、ヤクルトやDeNAなど近隣の球団をメットライフに招き練習試合を行う方向で交渉を進めている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)