イチロー氏は「最も速かった」 元スカウトの米記者が明かした天才打者の“驚速”タイム
米経済誌「フォーブス」のプレスコフ記者はアストロズなどでスカウト活動していた
やっぱりイチロー氏の脚は速かった。アストロズ、マリナーズでスカウトを務めていた米経済誌「フォーブス」のバーニー・プレスコフ記者がスカウト時代を振り返り、イチロー氏の脚力は「最も速かった」と振り返っている。
プレスコフ記者は、かつて生業としていた大リーグのスカウト活動を紹介。投手の球速を計るスピードガンとストップウォッチは欠かせない商売道具とし、ストップウォッチの具体的な使用例を挙げる中でイチロー氏の脚の速さを振り返っている。
「ストップウォッチは塁間の走者のタイムを計ることにも使われる。私が見た中で最も速かった走者はイチロー・スズキだ。本塁(の左打席)から一塁まで3.6秒という素晴らしい速さで走った。41歳という年齢でも、イチローは本塁から一塁まで3.98秒で走った」
一般的に「メジャーリーガーとして受け入れられるスピード」は右打者は一塁まで4.35~4.45秒。左打者は4.25~4.35秒だという。ただ、近年の野球界はフライボール革命に代表されるようにパワーが重視されている。プレスコフ記者は「最近では4.50~4.70秒程度のタイムが、より多く見られるようになってきた」と綴っている。
スカウト間では元ヤンキースで殿堂入りした名選手ミッキー・マントルが全盛期に左打席から一塁まで3.1秒で走ったというのが「最も速い記録」と考えられているようだ。その“最速記録”にこそかなわないが、パワーが重視される現代野球でイチロー氏の脚の速さは際立っていたようだ。