前田健太、ピンチ凌ぐ好守を元名内野手が絶賛「偉大な危機察知能力」
2回無死一、二塁で送りバントを華麗に三塁送球→併殺プレー
19日(日本時間20日)敵地でのホワイトソックス戦で今季8勝目(4敗)を挙げたドジャース前田健太投手。5回を5安打1失点(自責1)の力投で、今季メジャー日本人投手最多となる白星を手に入れたが、この日は守備でも貢献した。2回無死一、二塁のピンチで見せた華麗なフィールディングをダブルプレーを完成。かつて2度首位打者に輝いた名手ノマー・ガルシアパーラ元内野手から「偉大な危機察知能力」と賞賛されている。
10連勝中と波に乗るドジャースで、前田は2回裏に試練を迎えた。先頭デビッドソンにセンター前に運ばれ、続くモンカダには9球粘られた末に四球を与え、無死一、二塁のピンチを迎えた。
だが、続くアンダーソンの打席で滑らかな動きを見せた。3球目の送りバントを素早く捕球すると冷静沈着に三塁へ送球。二塁走者を刺すと、三塁のヘルナンデスが一塁に矢のようなボールを転送し、華麗に併殺プレーを完成させた。前田は「よっしゃー!」と雄叫びをあげながら、グラブを2度強く叩いた。
ロサンゼルスで中継しているテレビ局「スポーツネットLA」の実況は、「ダブルプレーだ! 1-5-3。2回2アウトになりました」と絶叫した。
解説を務めたガルシアパーラ氏は「2人が偉大な危険察知能力を見せました。まずマエダです。打球の強さをすぐに見極めて、三塁に投げました。続いてキケ・フェルナンデスです。自身の肩を信頼し、強肩を見せつけました。だからこそ、ダブルプレーが実現したのです。マエダからの好送球に対して、三塁からいい転送ができるように体勢を固めていました。美しく決まりましたね」と賞賛。チームの危機を救った前田とフェルナンデスの流麗な連携は高く評価された。
ドジャースの公式ツイッターも「1-5-3」というメッセージとともに、華麗な併殺動画を紹介した。
ファンは「ダブルプレーに仕留めた前田のナイスプレーだ」「このセクシーな(映像を撮った)カメラマンは誰なんだ。素晴らしいショットだ」「キケ、偉大な肩だ」と、コメント欄に称賛の声を寄せていた。
1失点の好投のみならず、守備力の高さも見せつけた前田は5回で83球(54ストライク)を投げ、8点リードの場面で降板。中継ぎ陣が無失点リレーでつないだ。
試合は8回2死で降雨のために中断。37分後にコールドゲームとなり、ドジャースは今季最長となる11連勝を飾った。5回1失点の力投と同時に好守でも魅せた前田。白星スタートを切った後半戦は、チームに大きな貢献を果たしていきたい。