DeNA選手会長の石田、早期開幕に懸念も「移動のリスクに不安の声も」
オリックス・山本由伸が“まねしたい1”「投げ方、腕の振りなどが魅力」
プロ6年目の左腕でDeNAの選手会長を務める石田健大投手が15日、オンライン会議システム『Zoom』を通じて報道陣の取材に応じた。
NPB(日本野球機構)が、新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら6月中旬から下旬にかけての公式戦開幕を目指す方針を表明したことについては「選手の声が1番大事だと思う。この自主トレ期間中、選手代表としてみんなの声を聞いているが、早く開幕したいという選手がいる一方、移動のリスクなどについて不安の声を上げている選手もいる」との懸念も口に。地域集中開催の案について石田は「そういう形を取ってもらえれば、自分で移動できるので、少しはリスクが減るかなと思う。一案だと思います」とうなずいた。
投手としては、約1か月後の開幕が現実味を帯びる中、「これまではキャッチボール、遠投が中心でしたが、これからは1球1球の質を求めていかなければならない。先発で投げ切ることを考えれば、ブルペンでの球数も必然的に増えてくる」と表情を引き締める。
昨季は先発ローテ入りを期待されたが、左肘を痛めて開幕から出遅れ、最初は救援。最終的に登坂40試合中、7試合が先発、残りがリリーフだったが、防御率2.14をマークした。「チーム状況、自分の状態によってわからない部分もあるが、やはり先発で1年間投げ切ることが理想」と強調した。
全体練習ができず、外出を制限される中で、ウエートトレーニングの時間が増えたという。「下半身、上半身を一回りずつ大きくすることを意識してトレーニングしてきました。筋量は少しずつ上がっている。ランニングをしていても、体の使い方が変わってきているのを感じています。つけてきた筋肉を、これから動いきながら使える筋肉にしていきたいです」と手応えを口にした。
また、動画投稿サイトで他球団の投手の投球フォームを見る機会が増えた中で、6歳下の最速158キロ右腕で昨季パ・リーグの最優秀防御率のタイトルを獲得したオリックス山本由伸投手を参考にしている。「投げ方、ストレートの質、変化球の時の腕の振りに魅力を感じています。“まねしたい1”です。自分にどこまでまねできるかわからないが、キャッチボールなどで取り組んでいる最中です」と明かした。開幕が大幅に遅れる代わりに、ひとかわむけた姿をファンに見せるつもりだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)