西武エース菊池が前エース岸に勝利 意味深コメも「来年…あれ? 来年?」
楽天に連勝で3.5ゲーム差、最後は意味深コメントも…
頼もしき左腕が、息詰まる投手戦を制した。2位の埼玉西武が3位の楽天に勝利し、ゲーム差を3.5に広げた。先発のエース・菊池が8回1失点でリーグトップタイの15勝目。かつての同僚、岸に投げ勝ち「背中を追いかけた先輩だったので、絶対に勝ちたかった。ピンチもありましたけど、粘り強く投げられたのがよかった」とうなずいた。2、3位攻防戦となった13日、14日、いずれも埼玉西武が勝利と、明暗がくっきり分かれた。
5回1死満塁、同じ岩手出身の銀次を遊ゴロ併殺打に打ち取り、この日最大のピンチを乗り切った。初回に1点は失ったものの、最少失点、11奪三振の快投で、今季201個目。「三振は取りたいときに取れればいいと思っているので、これからも勝つことを意識して頑張ります」と、記録への意識については淡々と語ったが、自身初めて、奪三振数で200の大台を突破した。
試合は同点の6回2死二塁、浅村の中前適時打が決勝点となった。ピンチの後はチャンスとばかりに、一走の森が盗塁するなど、味方打線が集中力を見せつけ、左腕に援護点。相手先発、岸も8回2失点と先発として試合はつくったものの、埼玉西武が1点差を守り切った。
福岡ソフトバンクがオリックスに勝利し、マジック対象チームの楽天が負けたことで優勝マジックはついに1。2年ぶりのリーグ優勝を確実なものとした。セ・リーグの広島もマジックが1となり、16日に両リーグ同時優勝となる可能性も現実味を帯びてきた。だが、CSの本拠地開催となる2位と、それがかなわなくなる3位では大きな違いなだけに、Aクラスのチームの戦いもまだまだ終わっていない。
そんな状況でゲーム差を3.5に。楽天のほうが6試合多く、まだまだ油断はできないが、大きな、大きな連勝となった。この日が今季の仙台ラストゲーム。生まれ育った東北の地で快勝した菊池は、「東北出身ということで、友達も多く駆けつけてくれるので、絶対勝ちたいと思って投げています」と笑顔。「また、来年…あれ? 来年? 頑張ります」と、最後は苦笑いで意味深なコメントも残しつつ、駆け付けてくれたファンに手を振った。