外野陣は高齢化…最下位ヤクルトは補強ポイント多数、ドラ1は野手か即戦力投手か
青木は38歳、坂口と雄平は36歳…FA権取得した山田の去就も気になるところ
2020年のドラフト会議は10月26日に行われる。新型コロナウイルスの感染拡大により甲子園などアマチュア大会の多くが中止になり、スカウト活動も制限された中で迎えるドラフト。果たして各球団はどのような補強戦略を思い描くのだろうか。
ここでは各球団のポジション、年齢別の戦力構成を検証。今年のドラフトで補うべきポイントと、それにマッチするドラフト1位候補を挙げてみたい。今回はセ・リーグ最下位に沈むヤクルトを取り上げる。
昨季に続き今季も最下位に沈むヤクルト。高津臣吾新監督の下で今季に挑んだものの、ここまでは厳しい戦いを強いられている。チーム打率、チーム得点共にリーグ3位である一方で、チーム防御率はリーグワーストと、投手力が明確な課題となっている。
ポジション別の年齢層を見ると、投手陣には若い選手が多い。昨年のドラフト1位・奥川恭伸をはじめ、今季中継ぎとして台頭した2018年のドラ1清水昇や梅野雄吾、左腕でも高橋奎二や寺島成輝、長谷川宙輝ら、楽しみな存在は多い。彼らがどこまで成長するかは今後の鍵を握る。ただ、左の先発が薄く、そこには厚みを加えたいか。
一方、野手では主力の高齢化が気になるところ。青木宣親は38歳、雄平と坂口智隆が36歳と特に外野手はベテランが多い。20歳の村上宗隆が球界を代表する打者となったが、気になるのは山田哲人の去就。FA権を取得し、オフの動向が不透明なため、そこにも備えなければならない。
遊撃のエスコバーも助っ人かつ34歳。今後のチーム構成を考えても、チームのセンターラインを担う二塁手、遊撃手、中堅手がチームには必要となる。捕手には、井野卓が37歳、嶋基宏が36歳とベテラン2人が在籍しており、若い捕手を加えておきたいところか。
年齢構成から言えば、補強ポイントは野手になり、特に強打の左打ちの外野手は欲しいところ。一方でチーム状況から見れば、来季に向けて即戦力投手も必要か。補強ポイントは多く、果たしてどこを重要視するか。投手なら即戦力の早大・早川隆久、野手なら近大・佐藤輝明やJFE東日本・今川優馬らが候補になるか。