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2013年日本シリーズ 有言実行だった3人の男たち

楽天が球団創設9年目にして悲願の日本一を達成した日本シリーズ。第7戦までもつれたシリーズでは名場面が随所にあった。とりわけ際立ったのは田中将大投手(25)、藤田一也内野手(31)、星野仙一監督(66)の「有言実行力」だ。

楽天 スタジアム

今年の野球界の主役は、俺たち楽天だ!

 楽天が球団創設9年目にして悲願の日本一を達成した日本シリーズ。第7戦までもつれたシリーズでは名場面が随所にあった。とりわけ際立ったのは田中将大投手(25)、藤田一也内野手(31)、星野仙一監督(66)の「有言実行力」だ。

「全国の野球ファンの皆さんに言わせて頂きます。今年の野球界の主役は、俺たち楽天だ!」

 このフレーズを覚えているだろうか。今年2月のキャンプでのこと。朝の声出しで田中はそう叫んだ。ニュースでも何度も取り上げられるほど、インパクトのあったシーン。まさにその言葉通りの1年になった。

 田中はその中心に立ち、フル回転でチームを頂点へと導いた。シーズンは24勝無敗。さらにクライマックス・シリーズ(CS)、日本シリーズ第2戦とも勝利した。しかし、第6戦では9回4失点で敗戦投手に。その際、160球を投げたが、翌日の第7戦では自ら星野監督に申し出て、ベンチ入りした。

 そして9回の登板では2死1、3塁とピンチを招くも、最後は空振り三振で試合終了。CSに続いて、最後を飾った。星野監督が胴上げされる中、輪の外で無邪気に笑いながら飛び跳ねた田中は、間違いなく楽天の主役だった。自ら設定した高いハードルを見事に乗り越えた男は、あの時のように、お立ち台で絶叫した。

「最高のシーズンでした。日本一になったぞー!」

 有言実行といえば、この男も忘れてはいけない。あふれる涙を藤田はぬぐった。しかし、いくら拭いてもあふれ出てしまう。それほど、このシリーズにかけていた。

 第5戦の延長10回。巨人・西村健太朗から左ふくらはぎに死球を浴びた。その場に倒れた藤田は動けなかった。応急処置をしてグラウンドに戻ったが、思うように走れない。1点を争う大事な場面に、すかさず星野監督はベンチを出て代走を告げた。藤田が惜しさから涙を浮かべたのは、まさにこの時だ。

 試合後は一人で歩くことができず、車イスで現れた。診断結果は打撲だった。

「大丈夫です。第6戦はいきます」

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