周囲はヒートアップも慎重さ変わらないロッテ平沢　「そんなに甘くない」

仙台育英高・佐々木監督からかけられた言葉

　ウエイトトレーニングも高校時代はなく、本格的に取り組むのはプロ入りしてから。「きついですけど、やっていけば筋肉が付いていくと思います。継続は力なり、です」と笑う。

　根はシャイ。連日、報道陣やファンの視線を浴びながらの練習に「いろいろ恥ずかしいですね」と照れる。「テレビだと見られても数分じゃないですか。（球場にいる）報道陣やファンはずっと見ているので、まだそういうのには慣れていないですね」。それでも、プロとして“見られている”という自覚を持ち、立ち振る舞いには気を配っているという。

　平沢は入寮を前に、仙台育英高・佐々木順一朗監督からこんな言葉をかけられた。

「行ってすぐ『どうなの？』という目で見られるからな。まずはビュンビュン、振ることだよ。守備は気にしなくていいからね。初めて、ちゃんと教えられるから（笑）。あまり気にしなくていいよ。『動くのが楽しいです！』みたいな。『バットを振るのが好きなんです！』みたいな感じでやれば、いいよ」

　なんとも佐々木監督らしいエールだ。仙台育英高はグラウンドマネージャーと言われる学生コーチが中心となり、練習が行われている。監督中心ではなく、選手が主体（こう書くとまるで“放任”のようだが、実はよく選手たちを見ている）。そんな高校野球で萎縮することなく、力をグングン伸ばしてきた。

　守備でミスをすれば自分で考えて修正。自信が持てない部分は練習に練習を重ねてきた。身体能力は生まれ持っての才能だろうが、技術は自分で磨いてきた賜物だ。