素材は横浜・藤平級? 鹿取監督も評価する140キロ・U-15左腕の潜在能力

教わったことをすぐに実践、順応性の高さは重要な資質

 全国有数の中学生からU-15の日本代表メンバーを選考する時、1つのポイントに「順応性」を挙げている。首脳陣は短期間でチームを作り上げ、選手のパフォーマンスを引き出さなくてはならない。そのため指導したことをすぐに体現できる選手が必要となる。

 鹿取監督は及川について「教えたことがすぐに出来るような選手だった」と話す。「直球、スライダー、チェンジアップを投げていた。カーブの時に少し腕が緩くなる(クセがあるけど)それもすぐに直ると思う」と、さらなる可能性を感じている。

 キューバ戦が終わった後、及川は涙を流していた。鹿取監督が言うには「(マウンドでは)動揺しない子。あがったりもしない。穏やかな子。自分のチームでは投げる時は先発完投、僕が打たれたら負けなんですって言っていた。責任感が強い子だなと思った」。ただ、まだ15歳の投手でもある。監督はキューバ戦で打たれて肩を落とす左腕に「仕方ないよ、お前でいってお前で負けたんだから」と、責任は監督自身にあると伝え、これまでの戦いをねぎらった。

 そして最後に「次のステップにいっても頑張れ。いいチームになったと思う。今のままでいいからね」とアドバイスし、目指していく方向性、練習姿勢を変わらず持って、再び次のカテゴリーの代表選手に選ばれるような選手になっていくことを願った。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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