厳しい競争待つも復調の兆しあり ホークス攝津は輝き取り戻せるか

来季35歳、かつてのエースは復活できるか

 復帰戦は6回3失点、8月10日のオリックス戦も6回2失点。9月11日の西武戦は5回3失点、そして、9月26日のロッテ戦は5回2/3で降板したが、無失点の好投だった。

 シーズン序盤の攝津は、武器である精密なコントロールに狂いが生じていた。厳しいところを突くものの、それがボールとなりカウントを悪くした。現に開幕戦の3月25日の楽天戦は5四死球。自らを不利な状況に追い込み、痛打される悪循環に陥った。

 復帰後は抹消前に比べ、ストレートの勢いは上がり、武器のシンカー、カーブを交えた緩急も効くようになった。四死球2、3、1、0と四球から崩れることもなくなった。

 かつては150キロ近い真っすぐとコントロールが最大の武器だった攝津。ただ、来季で35歳。真っすぐも140キロ台前半がほとんどになった。かつての相手を抑え込む投球スタイルから、タイミングをズラし、打者に自分のスイングをさせないスタイルへの転換点に来ているのではないだろうか。

 チーム内では千賀滉大、東浜巨といった若手の先発投手が台頭。たしかに、先発枠の争いは厳しい。和田毅、武田翔太、バンデンハークに加え、中田賢一、そして千賀、東浜……。競争を勝ち抜かなければならないのは事実だ。かつてのエースは、再び輝きを取り戻せるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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