マー君の移籍先に最適なのはどこ? メジャー各球団のメリットとデメリット
田中はどのチームを選択するのか
【ダイヤモンドバックス】
○メリット 本拠地は開閉式ドーム球場のため、悪天候や暑さに左右されずにマウンドに上がれる。レッドソックス時代に松坂大輔、田澤純一を獲得したシプリーGM補佐が田中を日本で視察しており、入団後も田中のよき理解者となるはずだ。
○デメリット アリゾナは砂漠の中にあり、気候は乾燥している。滑るとされているメジャー公式球への対応は、どのチームに行っても田中の最大の課題となるが、アリゾナではさらにボールが手に付かなくなる可能性もある。生命線のスプリットを操れないとなると致命傷だ。
【レッドソックス】
○メリット 世界一に輝いた超強力打線の大量援護が期待できる。また、宿敵のヤンキースを打ち倒すことが、田中にとっては大きなモチベーションになるかもしれない。上原浩治、田澤が中心のブルペンは安定感抜群で、白星の権利をがっちりと守ってくれるはずだ。
○デメリット すでに6人の計算できる先発投手がいるため、田中が確実にローテーションに入れるかは分からない。また、ファンはヤンキースと同じようにシビアで、松坂は結果を残せなくなってから厳しいブーイングを浴びることもあった。重圧の大きさは、メジャーでも屈指と言えるだろう。気候も不安定だ。
【ブルージェイズ】
○メリット 先発は駒不足で、すぐにローテーションの中心的存在となれる。本拠地が完全なドーム球場であることもプラス。ホームでは、いつも同じ環境で投げられる。また、川崎宗則の存在は大きく、人気者の先輩のおかげでファンは日本人に対して寛容だ。初めは苦しむようなことがあっても、温かく見守ってくれるだろう。
○デメリット 近年は低迷が続く。一人ひとりを見れば強力な打線だが、同じ方向を向いて野球をすることが少なく、あまり援護が期待できない。ア・リーグ東地区で、ヤンキース、レッドソックス、レイズ、オリオールズと難敵ばかりが揃うのもマイナス材料か。好成績を残すには、ハードルが高い。
このような材料を挙げていくだけでも、チームを選ぶ要素は幾つもあるのが分かる。未来を予想することは難しいが、移籍先を決めるため、交渉中の球団で自分が投げる姿を想像することもあるだろう。1か月後、田中はどのような選択を下すのだろうか。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count