田中将大の次回登板も大記録がかかる!? 米メディアは同僚投手をも助けるその存在感の大きさに注目
田中の存在がもう1人のルーキーを助けている?
また、地元メディアの間では田中の圧倒的な存在感が、もう1人のルーキーを助けているとの見方も出ている。地元紙ニューヨーク・ポストのケン・デービッドフ記者は「ウィットリーの成功はどれほど田中のお陰か?」と題したコラムを掲載。5月にメジャーデビューし、3勝無敗の好成績を残しているチェイス・ウィットリー投手が活躍できているのは、田中の翌日に投げている影響が大きいとの見解を示している。
デービッドフ記者は田中の素晴らしい成績に触れつつ「もし今季のヤンキースで最も衝撃的な活躍をしている選手について議論するならば、それは田中ではなくウィットリーかもしれない」としている。全くの無名だった右腕の活躍には驚きを隠せないが、これはヤンキースのローテーションにおいて田中の後ろで投げていることが大きいと指摘している。
これまで、ウィットリーが先発した7試合のうち5試合が田中と同じカードだ。つまり、その大半が同じ相手に投げたということになる。前日に田中を打ち崩そうとしていた打者たちは、ウィットリーと対戦するときにタイミングが狂ってしまっているというのだ。
実際に、デービッドフ記者が取材したあるチームのスカウトは、田中のような圧倒的な実力を持つ投手の登板翌日にマウンドに上がるピッチャーは、その恩恵を受けることを認めているという。そのスカウトは、相手に「二日酔い」のような影響があると考えているそうだ。
17~19日の首位ブルージェイズとの直接対決では、この2人のルーキーが白星を挙げるなど3連勝。2年ぶりの地区制覇に向けて勢いが出てきた。その中心となっているのは間違いなく田中だ。名門球団で早くも絶大な影響力を発揮している右腕が、新人離れした活躍で覇権奪回へのキーマンになる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count