24年ぶりVも十分に可能 王者巨人との戦力比較で見えてくる広島の実力

センターラインで巨人を上回る広島

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広島は二塁と中堅に攻撃力の柱

 表は昨年、広島でセンターラインの各ポジションで50イニング以上守備に就いた選手の、攻撃と守備の成績である。

 wRAA(注1)は同じだけ打席を得た平均的な打者が創り出した得点を0に設定し、該当打者が創り出した得点との差を表す。今回はこれをポジションごとに算出した値を使っており、捕手であれば「セ・リーグで捕手として打席にたった全選手の成績の平均」を0にしている。

 守備得点は、捕手は捕逸と盗塁阻止状況を得点化したもの、野手はUZR(注2)である。同じポジションの平均的な選手が同じだけ守備に就いた場合と比べ、どれだけ失点を抑止したかを表している。

 広島のセンターラインは二塁手と中堅手に攻撃力を備えた選手がそろっていて、遊撃手もポジションの平均を超える攻撃力を示した。その上で守備力も平均に近い値をキープしており、打てる野手を無理にセンターラインに置いているわけでもない。捕手は強みとは言えないが、攻撃力に長けた會澤翼が打席数を増やせば強みと化す可能性も秘めている。

巨人は「捕手・阿部」の穴を埋められるか

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二遊間の守備力が強みの巨人

 次の表は巨人のセンターラインの成績だ。捕手は阿部が一塁に回ったため、今年レギュラーを争うと思われる小林誠司と相川亮二で、阿部と小林2人で担った548打席、守備イニング1204を等分して推定した。

 二塁以外はポジションの平均レベル以上の攻撃力を見せたが、広島のように大きく突出したポジションはない。捕手は小林、相川の併用でポジションの平均レベルは超えそうだ。しかし、昨年の阿部は不振だったとはいえ430打席で17.7という数字を記録しているため、そこに届かせるには両者の好成績が必要だ。

 守備は二遊間で高い数値が出ている。巨人のディフェンスを支える重要な要素だったと言える。

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