【高校野球】歴史を刻む夏の甲子園初の2勝 80年ぶり8強の秋田商を変えた2つの意識

1935年以来の8強、チームのテーマは「1試合を通して攻め続ける」

 第97回全国高校野球選手権大会は16日、甲子園球場で3回戦が行われ、秋田商(秋田)が健大高崎(群馬)を延長の末に下し、準々決勝に進出した。秋田商の8強入りは、1935年以来、80年ぶり。チームの最高成績に並んだ上、18度目の夏の甲子園で2勝したのは初めて。太田直監督は「生徒たちが粘り強く頑張ってくれた」と選手を讃えた。

 秋田商は昨秋、県大会準決勝で、今春センバツ出場の大曲工に1対8の8回コールド負けを喫した。東北大会出場をかけた3位決定戦も西目に0対7の8回コールド負け。今春の県大会は準決勝で秋田南に敗れたが、3位決定戦で角館を下し、東北大会に出場した。大曲工や秋田南が優勝候補に挙げられる中、秋田商は秋田大会を2年ぶりに制し、甲子園にやってきた。

 甲子園では2回戦から登場。龍谷(佐賀)戦はエース左腕・成田翔が被安打3、16奪三振と好投した。3回戦のこの日は成田翔が被安打9、5四球と本調子ではなかったが、会田海都主将は「成田(翔)が踏ん張っていたので、野手が頑張らないといけないと思った」と野手の奮闘を強調した。

 秋田商のテーマは「1試合を通して攻め続ける」だ。会田主将は春までのチームをこう振り返る。

「打席に立った時、見逃し三振が多かった。甘い球も見逃していました。ピッチャーと勝負していなかったんです」

 そうした反省から、打撃練習の内容を変えた。フリー打撃の際、以前はストライクのボールだけを打っていたが、多少のボール球でも手を出すようにした。外角球には食らいつき、内角球はヒジをたたんで当てることで、打撃の積極性が増したという。

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