広島・黒田の投球の幅が「狭くなっている」!? 復調への鍵となるものは
「すごく幅の狭い、苦しいピッチング」から復調への鍵となる球種とは
では、活路を見出す方法はあるのか。野口氏は、メジャーで決め球として威力を発揮していたスプリットとともに、ある球種を復調へのポイントとして掲げる。
「特徴的だったのが、この2試合で大きいカーブが1球しかなかったんです。あれをもっと投げないと、幅が広がらないので、どんどん使っていくべきだと思いますね。真っ直ぐ系の制球がおぼつかないのであれば、余計に遅い球に活路を見出すべきなんですよ。緩急がついてくれれば、コントロールミスをしても助かる可能性が出てくる。カーブを使わないでいくよりも、ミスショットの率が少し上がるはずなんです」
現在の黒田は自身の特徴を活かしきれていないと野口氏は見ている。本来はどの球種でもカウントを取れ、なおかつ決め球に出来るはずのベテラン右腕の投球の幅が狭まっているというのだ。
「今は、右バッターにはツーシームに頼りっきり。左バッターもスライダーでインコースばっかりでミスショット待ち。すごく幅の狭い、苦しいピッチングに見えます。復調のポイントになるのは、カーブとスプリット、緩急の使い方。今は横の変化のピッチャーなので、縦変化が使えるようになることが重要です」
広島が上昇気流に乗るためには、大黒柱の力は必要不可欠だ。18日には中日戦(ナゴヤドーム)で今季18試合目の先発マウンドに上がる黒田。復調へのきっかけをつかめるだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count