今季助っ人が活躍した球団は? 浮き彫りになる日本人打者の重要度
セは日本人打者の貢献大きな球団が上位に
2日にヤクルトが優勝を決めた。ソフトバンクが制したパ・リーグと同じように、セ・リーグも日本人の強打者が中心となり高い得点力を発揮したチームが制するかたちとなった。そこで日本人打者と外国人打者の得点貢献のバランスを調べてみた。(数字は10月1日時点)
この図は横幅を総打席数、縦幅を打撃と四球奪取などによる得点創出の度合(wOBA:注1)として、チームの得点力を図示したものだ。水色で示したのが外国人打者、オレンジで示したのが日本人打者となる。数字で示しているのはそれぞれのwOBAだ。なお得点創出の度合については球場の影響を考慮して調整している。つまり長打などが出やすい本拠地球場をホームにするチームの数字とそうでないチームの数字を比較できるように補正している。
大接戦を演じたセ・リーグの上位4球団は、昨年と比べていずれも青い四角が小さくなっている。外国人打者の貢献は圧縮されていた。
1位のヤクルトと2位の巨人は外国人打者の打席(横幅)、得点創出の度合(縦幅)が特に小さい。多くの得点を日本人打者によってつくりだしていたのがわかる。
昨季より助っ人打者の成績が下がった阪神
阪神はマット・マートンとマウロ・ゴメスが打席数は維持したが、内容では昨年よりも数字を下げている。広島は序盤のブラッド・エルドレッドら外国人選手の欠場が響き打席数が伸びていない。
DeNAはアーロム・バルディリスに加え、新加入のホセ・ロペスが期待どおりの活躍を見せたものの、ユリエスキ・グリエルがいた昨年から比べると上積みはなく、また日本人の得点創出が伸びなかった。
中日はアンダーソン・エルナンデスが年間通じて打席にたったことで総打席数は伸ばしている。エクトル・ルナと合わせ内容もよく、得点力を支える存在だった。
最後に2015年の得点創出に関係する一般的な数字を外国人打者、日本人打者で分けてまとめておく。打席数に開きがあるのでそのままでは比較しにくい数字もあるが得点創出(wOBA)の中身は2つ目のイラストのような感じになっている。