田中将大、肘の骨棘除去手術で靭帯の負担が軽減される可能性も?

遊離軟骨はなぜ発症するのか

 ヤンキースは、田中将大投手が20日に右肘の骨棘除去のため関節鏡視下手術を受けたと発表した。

 遊離軟骨の除去とも報じられている今回の手術について球団側は2014年のヤンキース入団以前から抱えていた古傷とし、練習再開まで6週間という見通しも明らかにしている。田中は昨年7月に右肘靱帯部分断裂で約2か月半、戦線離脱しており、肘に古傷を抱えている。

 遊離軟骨はなぜ発症するのか。リハビリや予防策について、サッカー元日本代表MF中村俊輔(横浜Fマリノス)の専属トレーナーなどを務める新浦安しんもり整骨院入船院の新盛淳司院長に聞いた。

「遊離軟骨とは、長年積み重なった磨耗や衝撃などが原因で肘の軟骨や骨の一部がはがれてる、いわゆる『ねずみ』と呼ばれている症状です。日本のプロ野球選手の世界でも投手に限らず、手術を受けている選手は少なくありません。実際に今シーズン数例ありました。サッカーの世界では選手の負担の大きい足首や膝でよく起きる症例です。

 症状は様々です。遊離した軟骨が動くだけなら問題ない場合もありますが、遊離軟骨が関節の中で挟まってしまうと激しい痛みを起こすケースがあります。ねずみが原因で関節にある滑膜という組織に炎症をきたすと、慢性的な痛みを引き起こし、肘の可動域制限を起こす原因にもなります。

 ヤンキースの球団発表によると、田中選手の場合、遊離軟骨は楽天でプレーしていた時からあったようです。ねずみが関節内で動いたことで、痛みが生まれ、可動域の低下などから、手術を決断したのかもしれません」

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