「超変革」の金本阪神 初の巨人戦で見えた走塁改革、3つのポイントとは
6日は巨人のエース菅野が相手、「超変革」の進化が問われる?
この盗塁がもたらした効果は得点以上に大きかった。相手先発の巨人・ポレダは昨季、阪神相手に5勝を挙げるなど、虎打線を得意としていた。しかし、走者を出したときのピッチングには課題があったため、モーションをゴメスが盗んで、スチールに成功した。盗塁を滅多にしないゴメスにまでポレダが盗塁されては、巨人にとって大きなダメージ。その後、ボークをするなど、影響があった。今年は、ポレダが苦手意識を持って阪神戦に挑むことになるかもしれない。
3つ目は6回1死一、三塁からの西岡剛の一塁内野安打でのバッターランナーとしての走塁だ。ダメ押し点となった5点目をもたらした場面。ゴメスの盗塁、鳥谷のヒットなどで一、三塁で打席が巡ってきた西岡は、一塁への弱いゴロを打った。しかし、一塁へ全速力で駆け抜け、間一髪セーフになり、得点に結びついた。
当然のプレーかもしれないが、ここまで走塁面でプラス要素が出てくると、その徹底ぶりが目につく。阪神ナインは全員が高い意識を持って塁上を駆け巡り、勝利した。
注目の「伝統の一戦」第1ラウンドでは、藤浪の活躍が目立った。阪神の走塁への改革が本物なのか、判断するのはまだ早いかもしれない。セットポジションに不安のあるポレダだけではなく、6日に先発する巨人エースの菅野をどう攻略できるかで、阪神の走塁面での「超変革」の真価が問われるだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count