日米で違い 「和食」ブームの米国に日本流球場グルメが輸出される日も?

「日本食ブーム」の米国、日本流球場グルメがスタジアムに輸入される日も?

 さらにはオリックス・バファローズでは、2014年からダンス&ヴォーカルユニット「BsGirls」の結成を記念して、京セラドーム大阪では指定店舗で指定メニューを購入したファンに「BsGirlsトレカコレクション」を配布するというコラボ企画を打ち出している。今シーズンも4月26日から開催。球場でのグルメ購入に、トレーディングカードというおまけを付けることで希少価値を加えている。

 日本では各地域を大切にし、地元名物が球場で多く見られる。米国でも、ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークではクラム・チャウダーが食べられたり、フィラデルフィア・フィリーズのシチズンズバンク・パークではフィリー・チーズステーキが食べられたりする。ビジターのファンは球場にいながらその地の名物も口にすることができる。地域の特色を生かしたグルメを提供するのも、付加価値の一つだろう。

 球場へ足を運ぶ第一目的は野球観戦をすることかもしれない。だがグルメの楽しみを作ることで新たなファン層の拡大、そして球場でも野球以外の楽しみを作ることにつながる。

 単純に日米どちらの球場グルメが優れているかは、それぞれの味覚や食文化があるため簡単な比較はできない。だが、日本の球場で見られるグルメやさまざまな企画は、世界も参考にできる質であることは間違いないはずだ。日本の球場にはヘルメット・アイスや米国のケンタッキー・フライドチキンやサブウェイなど、輸入されてきたものも多く見られる。今では寿司ロールが多くの球場にあり、ドジャースタジアムでも吉野家が見られたことはあった。今後は「日本食ブーム」が沸き起こる米国で、本格的に日本流球場グルメがスタジアムに輸入されるシーンも見てみたい。

【了】

(記事提供:パ・リーグ インサイト

新川諒●文

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