元G辻内崇伸氏、選手指導への思い「現役に後悔ある分、バンバン言ってる」
選手は当初の「さん」付けから呼び捨てに、「余裕で慣れました」
――現役を引退してからすぐに指導者となりました。コーチとして勉強することが多かったのではないですか?
「本当に一からの勉強でしたね。他球団の監督やコーチの方から、キャッチャーフライのノックの打ち方、人に対する怒り方、投手の指導も含めて色々学びました。ほかにもランナーコーチャーの役割とか……。もう最初は何も分からなくて大変でしたね」
――女子プロ野球のコーチになりたての頃は、選手を「さん」付けで呼ぶのか、呼び捨てで呼ぶのか迷っていました。今はどうですか?
「余裕で慣れましたね。去年から呼び捨てです。『さん』付けは距離を感じてしまうし、良くないなと思って。でも名前ではなく、名字で呼ぶようにしています。変に気を遣わなくていいですからね」
――シーズンオフには、鹿屋体育大で勉強をされたそうですね。具体的にどのようなことを学んだのですか?
「鹿屋で勉強したのは、球速が速い選手は、なぜ球速が出るのかということ。もちろん身長も大事ですけど、踏み込む足が着地するときに“バーン”と速い人ほど、速い球が投げられるという研究結果が出ているんです。女子プロ野球ではこれまで、MAXが126キロなので、130キロを出すのが目標なんです。だから今は踏み込む足を意識させて練習させています」
――巨人では8年間プロ野球選手として過ごしました。指導する時に生きている経験はありますか?
「巨人在籍時にはプエルトリコやハワイ、ほかにもアリゾナなど、色々な場所のリーグに行かせてもらいました。だから変な知識はいっぱいあるんです(笑)。例えば変化球を覚えさせるのにも、日本式だけではなくて、『外国人はこうやっていたよ』とか、アメリカ式をアドバイスしたりすることもあります。そういう引き出しはあるかもしれないですね。現役時代は本当に色んな方にお世話になったので……」