MLBにおける「ダービーマッチ」も…ファンにとって1勝以上の価値に?
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勝てば翌年の対戦まで自慢する権利を得ることができる?
広い米国だからこそ、地元愛、そして球団愛はそれぞれが強く持っているのかもしれない。戦う選手たちにとっては長いシーズンを通してみればただの1勝かもしれないが、地元の人々にとっては翌年の対戦まで自慢する権利を得ることができる、1勝以上の重みがある。
米国では2013年シーズンから地区再編に伴い、アメリカンリーグ、ナショナルリーグそれぞれに15球団が存在するようになった。そのため、毎日どこかで交流戦が行われ、交流戦そのものはさほど特別なものではなくなってしまった。それでも、同じ街を本拠地とするチーム同士の対決は1年の間に「ホーム&アウェイ」のシリーズに限ることがほとんどだ。
日本のプロ野球でも2005年に交流戦が導入され、リーグを交差した対戦も珍しいものではなくなった。それでも数年に1度しか訪れない地での対戦では、さまざまな企画が開催されるようになった。
プロ野球は5月31日から交流戦が開始する。同じ地域を本拠地するチーム同士の対決では、今年は阪神が6月14日から甲子園でオリックスと試合を行う。それ以外では「首都圏シリーズ」などがあり、ロッテは6月10日からヤクルトを本拠地に迎える。今シーズン何度か行われた取り組みだが、その週末の土曜にはQVCマリンフィールドでサンライズレッドの胸に「CHIBA」と書かれたユニフォームが来場者全員に配布される。
日本での交流戦の歴史は今季で12年目とまだ浅い。今後さまざまな戦いを生み出していくことによって、さらなる深みが出てくるだろう。そしてその戦いを盛り上げていく取り組みにも注目していきたい。
【了】
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
新川諒●文