隠れた「最少記録」 日本ハム西川遥輝が2リーグ制以降初の記録に挑む
2季連続1併殺打以下は過去4人、西川に前人未踏3季連続のチャンスあり!
まずは、しっかりと外野に飛ばせるパワーと、内野手の間に打ち分けられるバットコントロールが必要だろう。外野に飛ばせば、併殺打になることはまずない。そして内野手の間の深い位置などに転がせば、オールセーフという最良の結果になることさえある。さらに、もう1点は相手の内野手が持つ印象であろうか。「●●は強い打球が飛ぶことが多く、前で守れない」という印象を備え付けてあれば、どうしても後ろで守らざるを得ない。そのわずかな違いが併殺崩れという現象につながるのだろう。
過去を振り返ってみると、西川選手同様に2年連続で規定打席到達の上、シーズンの併殺打が1以下だったという選手は2リーグ制以降、4人存在した。しかし、3年連続ともなれば、2リーグ制以降誰一人として達成しておらず、2リーグ制以降初の記録となる。併殺打部門での記録がないため表彰こそされないが、誇れる記録であると言っていい。
<規定打席到達者によるシーズン併殺打2年連続1以下>
蔭山和夫【南海】1950年(併殺打1)、1951年(併殺打1)
八田正【東京】1965年(併殺打1)、1966年(併殺打0)
松本匡史【巨人】1982年(併殺打0)、1983年(併殺打1)
武藤孝司【大阪近鉄】1997年(併殺打0)、1998年(併殺打1)
今年の残り試合はあと70。西川選手は併殺打を1以下におさえることができるのか、はたまた2つ以上の併殺打を記録してしまうのか。塁状況が詰まっている際の西川選手の打撃結果から目が離せない。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」編集部 松下雄馬●文