偉業目前のイチローに敵地も総立ち 相手も敬意「対戦できるのはクール」

三直で3000安打へ「2」のままも…伝統あるリグレー・フィールドは特別な雰囲気に

 マーリンズのイチロー外野手は1日(日本時間2日)、敵地でのカブス戦に代打で出場し、三直に終わった。メジャー通算2998安打で、史上30人目の3000安打へ残り2本のまま。金字塔が目前に迫り、敵地でもスタンディングオベーションを受ける背番号51と対戦した相手先発右腕のヘンドリックスは「対戦できるのはクール」と喜んだ。マーリンズはヘンドリックスに完封を許し、0-5で敗れている。

 イチローが登場したのは、5点を追う7回1死一塁の場面。背番号51がネクストバッターズサークルに出てきただけで、敵地リグレー・フィールドのスタンドから拍手が起こる。さらに、打席に立つとファンは大歓声を送り、総立ちとなった。

 メジャーで2番目に古く、伝統のある球場が特別な空気に包まれる中、イチローは1ボールからヘンドリックスの75マイル(約121キロ)のカーブを捉えた。しかし、痛烈なライナーに三塁手ブライアントが飛びつく。捕球するとすぐに一塁へ転送し、併殺となった。イチローは守備にはつかず、そのまま交代。8打席連続ノーヒットでカウントダウンを進めることは出来なかった。

 26歳右腕は、“レジェンド”との初対戦に心を踊らせていた。ヘンドリックスはこの試合で9回7安打無失点の完封勝利。今季10勝7敗、防御率2.22と好調だが、3000安打を目前にしたイチローとの対戦はクールかと地元メディアから質問を受けると、「もちろん!」と即答。さらに「これ(3000安打)は大きな出来事だし、その中で対戦できるのはクールなこと。だけど、もし彼をアウトに仕留めたいなら、できるだけそういうことは忘れて、いい球を投げることに集中しないとね」と笑みを浮かべた。

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