「極東から来た天才たち」―メジャー史を彩る日本人6選手を米紙が特集
後進に大きく門戸を開いた野茂、日本人唯一のワールドシリーズMVP松井
2番目に上がったのは、1995年にドジャースで一大旋風を巻き起こした野茂英雄だ。日本でもおなじみ“トルネード投法”でLAのファンを熱狂させた右腕について「未来の日本人メジャーリーガーに最も大きな影響を与えた人物」「2000年代に日本人選手が大挙したきっかけを作った人物」と紹介している。メジャーデビューした1995年、当時26歳だった野茂は、防御率2.54、リーグトップの236奪三振、伝説の左腕コーファックスを上回る9回あたり11.1奪三振という球団新記録を樹立。日本人投手として初めてノーヒットノーランを達成した人物でもある(両リーグで計2度達成)。
大先輩の後に続いて紹介されているのは、レンジャーズのダルビッシュ有。右ひじ靱帯再建手術から復帰した今季は、9月2日現在、防御率3.01、9回あたり11.3奪三振と好調で「(移籍後)わずか4年だが屈指のハーラーになった」と評している。「ノモのように変化球は手がつけられない」とし、特にスライダーについて「球界を見回してもえげつなさでは指折り」と高評価だ。
イチローに続く野手として登場するのは、もちろん“ゴジラ”こと松井秀喜だ。特集を組んでいるのがニューヨークのメディアということもあり、「読売ジャイアンツでは40本塁打以上打ったのに、メジャーでは31本以上は打っていない」と辛口評価も、「4度も100打点以上を記録した打点マシーン」とし「2000年代後半にヤンキースが成功したのはマツイの貢献が大きい」と称えた。特に、プレーオフが開催される10月の成績に注目。10月に戦った56試合では、打率.312、39打点を記録。2009年のワールドシリーズ第6戦で6打点を挙げる大活躍で、ワールドシリーズMVPに輝いた実績にも触れた。