妻からの電話で届いた吉報 ロッテ指揮官が秘める家族への想い

厳しいプロの世界、支えてくれる妻に感謝「精神的にもキツいと思う」

 長女はさらなるレベルアップを目指し日々、馬術の鍛練を続けている。長男もスポーツ関連の一般企業に就職し大きな夢を抱き、仕事に夢中になる毎日だ。2人がそれぞれの道をしっかりと生きてくれていることが嬉しいし、ここまで育ててくれた妻に感謝をしている。

「プロ野球は本当に大変な世界。でも、大変なのは支えてくれる妻だと思う。精神的にもキツいと思う」

 いきなり、双子の子供を育てるのは並大抵のことではなかったはずだ。しかも夫はプロ野球の第一線で戦う男。遠征ばかりで、ほとんど自宅にいない。それでも弱音や愚痴の一つも聞いた覚えがない。学校の父親参観、運動会、入学式、卒業式。そのような子供の行事も大体、チームスケジュールの都合上、行けないことが多かった。子育てを中心とした家庭のことは妻に任せっきりだった日々。現役時代などは、なかなかその負担に想いを巡らせる余裕がなかったが、改めて振り返るとその尊さを心から感じる。

「妻は旅行が好きなんだ。オフなどの時間がある時は一緒にゴルフをしたりもしている」

 季節は師走。伊東監督は束の間のオフを過ごしている。年が明けるとすぐにシーズンに向けた準備で慌ただしくなる。だから、今だけは家族のことをなによりも想う。ずっと支え続けてくれている妻。そして夢に向かって頑張っている2人の子供。自らもまた夫として、父として、まだまだカッコいいところを見せなくてはいけないと気持ちを引き締める。夢はもちろん、マリーンズでの日本一だ。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

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