30球団中2位と充実した有望株集まるヤンキース 明るい未来に田中の姿は?

昨季のチャプマン、ミラーのトレードで他球団から有望株獲得

 メジャー各球団は今季の戦力調整の最終段階に入っているが、今季だけを見ているだけでは球団経営は成り立たない。単年で強いチームを作るのではなく、選手が代替わりしても強いまま勝てるチームを作ることに、GMをはじめ首脳陣の手腕が試される。メジャーレベルにいい才能を集めることはもちろんだが、傘下マイナーチームにいかに多くの将来有望な原石を蓄えておけるかも評価のポイントだ。

 これまで潤沢な資金を武器に、FA市場で即戦力を集めてきたヤンキースは、ここ数年ファームシステム(傘下マイナー)に有望株が枯渇していると言われていたが、方向転換に成功。昨季途中に守護神だったアロルディス・チャプマンをカブスへ、左のセットアッパーだったアンドリュー・ミラーをインディアンスへトレードし、数多くの有望株を手に入れた。先日、米スポーツ専門局ESPN公式サイトのキース・ロウ記者が発表したメジャー球団のファームシステムランキングでは、ブレーブスに次ぐ2位にランクイン。前年の13位から大きく順位を上げた。

 MLB公式サイトによるヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングで堂々の1位と2位に輝いているのは、昨季のトレードで獲得した選手だ。1位のクリント・フレイザーは、左腕ミラーとのトレードで獲得した外野手。2013年ドラフト1位指名された22歳だ。2位のグレイバー・トーレスはチャプマンとのトレードでカブスから獲得。ベネズエラ出身の遊撃手で守備に定評があり、“次期ジーター”との期待が高く、二塁、三塁も守れる。20歳ながら今季メジャーデビューしてもおかしくない逸材だという。

 この2人に続くのが、ヤンキース自前の3選手、ホルヘ・マテオ(遊撃・二塁)、アーロン・ジャッジ(外野・13年ドラフト1位)、ブレイク・ラザフォード(外野・16年ドラフト1位)。さらに、6位につけるのは、ミラーのトレードで獲得したインディアンス14年ドラフト1位の左腕フスタス・シェフィールドと、上位6人の中にドラフト1位選手が4人もひしめく形だ。

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