「あの日の衝撃は忘れられない」 ロッテ井口が慈善活動に取り組む理由

「日本はまだまだ遅れている」…米経験者42歳が考える慈善活動の問題点

 笑顔が弾けた。石垣島キャンプ最初の休日となった2月6日。石垣市内の高齢者介護施設に井口資仁内野手の姿があった。同僚の福浦和也内野手、大塚明2軍外野守備・走塁コーチを連れ添って、高齢者の方々に笑顔を届けた。

「皆さん、すごいエネルギッシュだったよ。ビックリした。元気になってもらおうと思って訪問をさせていただいたけど、逆にパワーを頂いた。楽しかった」

 束の間のオフを施設内で楽しんだ大ベテランは、目を丸くさせて笑った。キャンプ2日目の2月2日は若手選手たちに声をかけて、毎年恒例となっている石垣市内の児童養護施設を訪問した。昨年12月には地震で大きな被害を受けた熊本県宇土市を表敬訪問。インターネットを通じて集めた募金と自身からの義援金を合わせて1000万円を寄付し、野球教室も催した。今年も様々な形で積極的に慈善活動を行っている。

「自分が行くことによって喜ぶ人が一人でもいるのなら、それは労力とは思わないし、やるべきことだと思う。日本はそういう部分ではまだまだ遅れている。一人ひとりがもっとチャリティーや慈善活動に対する意識を持つべきだと思う」

 つねづね井口は力説する。そして、そのために自身は率先して、積極的な活動を繰り返す。それはホークス1年目の若かりし日に、こども病院に訪問した際の想い出があるからだ。

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