WBC期間中に越えた“セパの壁” パ・リーグ関係者が語る野球発展への想い
ファーム中継でも“セパの壁を越えて楽しめる形”に
「WBCをきっかけに『顔がカッコイイ』でも、『仕草がカッコイイ』でも、『何となく盛り上がってて楽しそう』でも、入り口はどこでも構わない。いまコアなファンとなった方々も、最初はみんな初心者だったのですから。とにかく野球に興味を持った一人でも多くの人に、少しでも野球との接点を持ち続けてもらい、いずれは実際に球場へ足を運んでもらいたい。1回球場に行けば、その楽しさは一気に何倍にも何十倍にも膨れ上がるはず」と、上野氏は言葉に力をこめる。
また裾野を広げるだけでなく、「コアなファン」も楽しめるようにパ・リーグTVでは今年からファームの試合ライブ配信球団数を5球団にまで増やした。北海道日本ハム、埼玉西武、福岡ソフトバンクはそれぞれの本拠地で行われる主催試合を全試合ライブ配信予定で、オリックスは新本拠地・舞洲での試合のライブ配信を年間約20試合において行う予定。また千葉ロッテもZOZOマリンで行われる「親子ゲーム」の4試合を配信予定だ。これは対戦するビジターチームも楽しめるだけに、イースタン・リーグ、ウエスタン・リーグとなって「セ」と「パ」が入り混じるファームにおいては、「セ・リーグファンも楽しめるコンテンツ」(上野氏)となり、図らずもセ・パの壁を越えて楽しめる形が広がった。
ちなみにプロ野球を盛り上げたいという思いを持つのはPLMにおいては上野氏だけでなく、オペレーションチームのスタッフ共通の想いだという。「常駐スタッフ、学生インターン、アルバイトといくつか業態はありますが、野球の試合を年間3~40試合を見る人はざらにいます。行動に起こして野球好きを体現する人が多い」という。中には、「わざわざメットライフドームに寄ってスタジアムグルメを買ってから出社したり、昼にファームの試合を見てからナイターの業務に臨んだりする強者」もいるという。
野球を心の底から愛し、少しでも多くの人に野球の楽しさを伝えたいという思いを持つ人々によって動かされているPLM、そしてパ・リーグTV。その人々の想いとともに、3月31日、今年もパ・リーグは戦いの幕を開ける。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」編集部●文