新人遊撃手・源田の影響も 好調西武、失点減のメカニズムをデータから探る
投手がゴロを多く打たせ、野手がその処理に成功
こうしたことが起きるときに考えられるのは、投手をバックで支える野手陣の守備がうまくいっているケースである。打球に関するいくつかの数字を見ていくと、それをうかがわせる傾向が多く見てとれた。
DER(Defensive Efficiency Ratio)というフェアグラウンドに飛んだ打球がアウトになった割合は、野手が打球をよく追いかけうまく処理ができると上がる数字で、チームの守備力をおおまかに表すものだが、これが例年の値を大きく上回っている。パ・リーグでは3番目の数字になっている。
DERは100%野手による守備での働きによって決まる数字ではない。投手が、野手がアウトにしにくい外野へのフライやライナーを減らし、逆にゴロを多く打たせることで、打球処理の難しさを下げることができれば、数字を上げることもできる。
西武の投手陣はこの部分で役割を果たしている。GB/FB(ゴロ打球/フライ打球)というゴロとフライの比率を見る数字は、やはり例年よりも大きく、パ・リーグのトップに立っている。ゴロアウト率(ゴロをアウトにした割合)でも、例年を大きく上回りトップだ。今季の西武が野手と投手がうまく連携し、効率良くアウトを奪っている様子がきれいに見て取れるデータである。