松井秀喜氏が明かした“指導者論”と“親子論”「僕だったらミスでは怒らない」

親へ「時間を割いてでもキャッチボールをしてあげてください」

 最後に「(少年野球のコーチを)やったことがないので、分からないですけどね」と付け加えたものの、明確な答えを示した。この日も、参加者に対して伝えたかったのは「野球の楽しさっていうか、それだけです。好きになってほしいし、うまくいけばもっと好きになるだろうし。それがどんどん続いていってもらえたら嬉しいなということです」という純粋な思い。「野球を好きでい続けてもらいたい」という思いが、常に根底にある。

 松井氏自身は、2013年に待望の長男が誕生。さらに、今年1月には次男も生まれた。イベント終了後に取材に応じ、参加者の親へのアドバイスを求められると、「時間があったら時間を割いてでもキャッチボールをしてあげてください。ただ、場所があるかどうかは別にしてね、都会は特にね。それだけです。それが子供にとって、気持ちが通じ合うという意味で大切なことだと思います」と話した。この日のようなイベントでの子供との接し方も、徐々に変わってきているのかもしれない。

「(映画)『フィールド・オブ・ドリームス』じゃないけど、親子のキャッチボールは僕にとって原点になっている。そういうことはね、伝わってくれたら嬉しいなと思います」

 初の親子イベントで、松井氏の思いはしっかりと参加者に伝わったはず。この“指導者論”、そして“親子論”が広がっていけば、日本の野球の“形”も少しずつ変わっていくかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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