ヤクルト山田哲人、奇跡の「3年連続トリプルスリー」は可能か
本塁打&盗塁は…
【30本塁打】
あと17本が必要。必要な本塁打率(打数÷本塁打)は13。今季はここまで23.54だが、2016年は12.66、2015年は14.66、2014年は20.55。今季の数字が低すぎるのだ。昨年までのペースを取り戻せば、30本塁打は普通にクリアできる数字だ。
③30盗塁
あと19盗塁が必要。今季の1試合当たりの盗塁数は0.13個。残り60試合では0.32個が必要。2016年は0.23個、2015年は0.24個、2014年は0.10個。数字だけを見れば厳しいが、不可能ではない。盗塁は、企図数を上げれば数字は伸びる。打順やチームオーダーによって盗塁企図が許されない状況もあり得るが、残念ながら上位進出が望めないヤクルトでは、個人記録を追求することへの抵抗感は大きくない。今季は3番を打つことが多いが、出塁した山田が積極的に次の塁を狙っても大きな問題はないだろう。
こう考えると難しいのは打率だということがわかる。安打を量産するのは至難の業だ。しかし安打数が増えれば、盗塁のチャンスも増える。状況が好回転する可能性はあるだろう。また、チームの状況も少しは良くなるはずだ。
今季はWBCに出場した疲れからか、春先から調子が上がらなかった山田哲人。3年連続で選出されていたオールスターにも選ばれなかった。しかし、今からでもリベンジは可能だ。17日の後半戦初戦、DeNA戦は3打数1安打だったが、どこまで盛り返すことができるだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)