清宮、「強打」の甲子園後も揺らがぬ評価 「彼の本塁打は“ブーム”でない」

筒香よりも清宮のほうがセンスは上?

 そして、このままプロになれば、強打者ではなくて巧打者になる可能性が高いのではないかと見ている。

「過去のタイプでは同じ左打者なら松井秀喜選手も思い浮かびますが、ちょっと違う。松井選手は(プロ入り当時は)どちらかと言うとバッティングフォームは良くなかった。清宮君のようなフォームで打つバッターは(元巨人の)篠塚和典選手とか、そっちを思い出してしまう。巧打者ですね。

 あと、高橋由伸選手(現巨人監督)。清宮君は高校通算107本塁打で騒がれています。高橋選手も東京六大学リーグの通算本塁打記録を売りにして入ってきたど、プロではホームラン王にはなれなかった。そういう形になる可能性もある。現役では、筒香嘉智選手(DeNA)に似ていますね。ただ、筒香選手よりも清宮君のほうがセンスとかは上だと思います。筒香選手のほうが『ポイント』で打っている」

 もちろん、まだ筋力トレーニングが足りていないと松井氏が見ている清宮が、プロの世界に入り、体を鍛え上げれば、技術とパワーを兼ね備えた強打者になる可能性も十分にある。

「現時点では巧打者ですが、彼がプロに入って筋力トレーニングをした時に、どこまでホームランバッターとして成長するのか、楽しみではあります。彼はベースがしっかりとある打者。瞬発力は足りないけど、これだけ打っているということは、もちろんゼロではない。

 筋力アップして、贅肉を落として、シャープになる。プロでは、そういうことができます。そうなってきた時にホームランバッターとしての素材が一気に開花する可能性を秘めた選手でもある。(プロ出身の)我々とすれば、(高卒で)プロに入ってほしい選手です」

 プロが極めて高い評価を与える清宮。そして、同じ世代に力のある強打者が多くいることも、この甲子園で証明された。1999年生まれの選手たちがどんな成長曲線を描くのか、これからも注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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