VRが日米野球界にもたらす変化 選手、審判のトレーニングにも活用!?

VRは日米の野球界でも色々な形で現場をサポートし、ファンを楽しませている【写真:Getty Images】
VRは日米の野球界でも色々な形で現場をサポートし、ファンを楽しませている【写真:Getty Images】

MLBでは毎週1試合をVR配信、ファンにこれまでにない視点を提供

 エンターテイメント施設などの誕生もあり、VR(バーチャルリアリティー)という言葉が広く浸透しつつある。様々な分野で活用されている技術だが、日米の野球界でも色々な形で現場をサポートし、ファンを楽しませている。

 ファンを楽しませるために活用しているのが、中継でのVR利用だ。MLBはインテル社と3年契約を結び、6月初旬から毎週1試合をVR配信している。様々な実験を行いながら試行錯誤を続けているようだが、ダグアウトに設置されたカメラで多くのファンにこれまでにない視点を提供している。

 さらには独自の特徴を持つ各MLBスタジアムでは、その球場にしかない角度を視聴者に提供している。ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイパークではグリーンモンスターから、そしてアリゾナ・ダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドではプールの付近からなど、これまでとは違った選択肢も多く提供している。

 MLBが提供する公式アプリ「MLB at Bat」のVR版も今年6月からサービスを開始した。ハイライト映像やデータをVR空間で楽しみながら観戦が可能となった。ファンとしては監督の采配の裏にあった数字などをライブで確認しながら試合をどこからでも観ることができる。

 一方、日本のプロ野球では、パシフィックリーグマーケティング株式会社の試みにより、ライブストリーミング配信第2弾として、9月7日の埼玉西武ライオンズと千葉ロッテマリーンズの一戦でVR配信が行われる。メインとなる360度パノラマ映像で観戦しながら、ベンチ付近などの様々な角度の映像をサブスクリーンを用いて楽しむことができる。さらには、離れた友人と音声で会話をしながら観戦する「ボイスチャット」という楽しみ方も提供される。

 VRはファンを画面上で楽しませるだけではなく、球場でも新たなエンターテイメント要素を提供している。フェンウェイパークではコンコースで「VRダグアウト」を設置し、一流の選手たちの打撃練習やブルペンでの投球練習を体感できる場を提供。後にはVRを駆使したバッティングケージも設置され、メジャーリーガーと対戦できるようになった。

レイズは選手のトレーニングでいち早くVRを活用

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