NPB2軍と対等ではダメ― 元G守護神が掲げる「1軍で活躍できる投手」育成

愛媛マンダリンパイレーツ・河原純一監督【写真:広尾晃】
愛媛マンダリンパイレーツ・河原純一監督【写真:広尾晃】

四国アイランドリーグplus選抜でコーチを務める河原氏

 みやざきフェニックスリーグに参戦中の四国アイランドリーグplus選抜チーム。現役時代、巨人で守護神を務めるなど先発、救援として活躍した愛媛マンダリンパイレーツの河原純一監督もコーチとして参加している。西田真二監督のもと、投手コーチとしてピッチングスタッフを指導。元巨人の河原投手コーチに話を聞いた。

――今回の投手陣はどうですか?

「独立リーググランドチャンピオンシップに出ていた徳島を除く3チームから投手が来ていますが(21日から徳島を含む2次選抜選手が参加)、レギュラーシーズンではいいピッチングをしていたメンバーです。いいものを見せている選手もいるし、そうじゃない選手もいます。選手それぞれです。でも全体としてはよくやっているんじゃないでしょうか」

――河原コーチの指導のポイントは?

「短期間のコーチになりますが、チェックしているのは基本的なことですね。普段からチームで指導を受けているのだろうし、特別に指摘することはあまりありませんが、気付いたことはいろいろアドバイスしている程度です」

――試合での投手のパフォーマンスはどうでしょう?

「NPBの2軍選手と比較して見劣りしないような試合ができていると思います。でも、我々が目指しているのはそれじゃない。NPBが求める投手になることです。NPBがほしいのは、1軍で活躍する選手。指導者やスカウトが、1軍で活躍する姿を想像できないと、ドラフトで指名してくれない。2軍選手としてなら、ユニフォームを交換して、NPBの選手としてプレーしてもおかしくない選手が四国にも結構います。でも、それはあくまで2軍の選手との比較です。1軍選手との比較になるとまた別の話しです。

 スカウトの皆さんはシビアですから、そういう姿を想像できる選手でないと、指名を考えてくれません。そのことを常に頭に置いておく必要がありますね。それと、同じ実力なら、やっぱり若い選手でないと。NPBに入ってから1軍で通用するまでの時間を考えるとある程度年齢がいった選手は難しい。そうでなければ、今、この時点で即、1軍で活躍できる投手ですね」

――となると、選手にも高いレベルを求めることになりますね?

「確かにフェニックスリーグで野球をすることは、独立リーグの選手にとってはいい経験なんですが、この場でNPBの選手相手にいいピッチングをしたことで満足してはいけないということです。まだまだ上がある。ここにきているNPBの選手の多くは、1軍でバリバリ活躍している選手ではないので、やはり、これくらい抑えて当たり前だといえるくらいじゃないと、難しいんじゃないかと思います。そういう意識で選手に接しています。少しでも多くの選手に次のステップにすすんでほしいですね」

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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