過去3年間からの変化―中日松坂、ブルペンに「あえて入らなかった」理由

関係者も驚く影響力、2日目はブルペン入りへ「立ち投げ」「30球前後」

 マウンドで投げる姿が見られなかったとはいえ、キャンプ地には“松坂効果”が如実に現れた。この日集まった報道陣は200人超。松坂が動けば、その姿を追うメディアも動いた。キャンプ地内のグッズ売り場では急遽用意された松坂グッズが驚異の売上を見せ、タオルは即日完売。影響力の大きさは、関係者を驚かせた。

 ただ、キャンプは、まだ始まったばかりだ。やはり、松坂の投げる姿、もっと言えば、復活する「平成の怪物」を見たいと思うもの。批判的な声を跳ね返すには投げるしか、そして結果で示すしかない。初日だけのファンの人気を見ても、それを待ち望んでいる人は数多いのだ。

「自分のペースでやっていこうと思っています」と語る松坂。じっくり、ゆっくり段階を踏んでいく。「キャッチャーを座らせることはないんじゃないですかね。立ち投げだと思います。30球前後にしておこうと思っています」。2日に初のブルペン入りを果たし、まずは捕手を立たせたまま、フォームの感触を確かめる予定だ。

 このキャンプのテーマを「オフの間からずっと続けてきた肩の強化もですし、フォームに関してもまだまだ修正しなければいけないところがある。少しの時間も無駄にしないようにフォーム作りを意識してやっていきたいなと思います。下(半身)の動きですね。まだ自分の思うように動かすことが出来ていないので、何とかこの2月中に動きを取り戻す、なんとかしたいなと思っています」と掲げる右腕。オフのトレーニングの成果は見えるのか。そして、ドラゴンズブルーのユニホームを身に纏った平成の怪物は、いかなる姿を見せてくれるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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