大谷翔平へ広がる驚き 懐疑的な見方に変化「歴代最高の選手になる可能性も」

二刀流は「実現できないと思っていた」、「何が起こるかにワクワクしている」

 日本では、二刀流は実現不可能という声が多く上がる中、結果で周囲を黙らせてきた。そして、切り拓いたメジャーへの道。ただ、レベル、環境、スケジュールが違う米国では無理だろう、という意見があるのは仕方がない。モーラ記者も「私は実現できないと思っていた」と明かしたが、その考えは期待へと変わりつつあるようだ。

「とても才能がある。打席数や登板数では通常の選手よりは少なくなるが、期待できる選手ではあるし、挑戦するべきだと思っている。可能性は大いにある。彼が挑戦したいことは応援したい。誰もできなかったことに挑戦するのは特別なことだ。

(マイク・)ソーシア監督にとってはとても難しい決断をしていかなければならない。すぐに結果が出なくても起用法を考えなければならないし、怪我をすればエンゼルスは責められる。とても責任が大きいが、オオタニは歴代最高の選手になる可能性がある。エンゼルスは少ない資金で大きな可能性を手に入れた」

 その言葉からは、大谷への“疑念”は一切感じられない。

 また、ESPNのレポーターを務めるペドロ・ゴメス氏も「彼は若く、見た目も若いが、とても柔軟に見える。それはいい選手の条件だ」と称えた上で「メジャーでの活躍を期待している。ノモやイチローやマツイが来た時は日本で経験豊富だった。オオタニも経験はあるが、彼らほどではないので、どう適応して行くかに注目したい」と話した。過去の成功者に比べ、経験値が足りないと指摘したものの、やはり期待のほうが大きいようだ。

「野球の神様」ベーブ・ルースが「13勝7敗、11本塁打」をマークした1918年からちょうど100年目のシーズンとあって、ゴメス氏は「とても興味深い偶然だ。ベースボールは当時とはまるっきり違うが、全員何が起こるかにワクワクしている」と笑みを浮かべた。

 わずかな日数で周囲の見方は確実に変わってきている。ただ、実戦、シーズン開幕と進んでいけば、日本の時と同じように、驚きはさらに大きくなっていくはずだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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