ホークス初勝利の影の貢献者 本多が残した一言「打つだけが野球じゃない」

第3打席でファウル5球、守備でも渋く勝利に貢献

「甘い球がない中で、粘れたのは良かった。100球超えても投げれくるとは思っていましたけど、柳田が仕留めてくれたことに尽きます」と振り返る。試合も中盤を過ぎ、西は本多を迎えるまでに87球。本多に粘られたことで95球まで球数を増やした。100球を目前にして粘られたことは、右腕にとってイヤだったはずだ。

 8回も続投した西について、オリックスの福良淳一監督は「この試合は西に任せた」と意図を明かす。本多への8球が仮に3球で終わっていたとしたら109球。たかが5球の差ではあるが、開幕戦という独特のプレッシャーの中では、疲労の溜まり方は通常の試合とは違うもの。少なからず、本多が投げさせた球数は西にボディーブローようにダメージを与えただろう。

 8回の守備では、ロメロの強烈なセカンドゴロを逆シングルで掴み取った。8回に放った今季初安打に加え、攻守両面での働きが光った。13年目を迎えるベテランといえども「緊張するものは緊張します。キツイ1日だった」という開幕戦。プレッシャーのかかる中で、きっちりと役割を果たした本多が残した一言が印象的だった。「打つだけが野球じゃないですからね」。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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