アメリカでも「野球離れ」!? 昨年から見るMLB観客動員数の変化
ナ・リーグの観客動員数の変化は…
【ナショナル・リーグ】
○東地区
メッツ 34試合 3万0421人→3万0724人(1.0%)
ナショナルズ 32試合 3万1257人→3万0169人(▲3.5%)
ブレーブス 28試合 2万9307人→3万0896人(5.4%)
フィリーズ 31試合 2万6916人→2万5257人(▲6.2%)
マーリンズ 31試合 2万0490人→1万0697人(▲47.8%)
○中地区
カージナルス 33試合 4万3034人→4万1328人(▲4.0%)
カブス 32試合 3万8511人→3万7866人(▲1.7%)
ブルワーズ 29試合 2万8753人→3万3323人(15.9%)
レッズ 34試合 2万2063人→1万8746人(15.0%)
パイレーツ 33試合 2万3112人→1万6233人(▲29.8%)
○西地区
ドジャース 34試合 4万4580人→4万5843人(2.8%)
ジャイアンツ 30試合 4万1650人→3万8835人(▲6.8%)
ロッキーズ 30試合 3万5140人→3万5378人(0.1%)
パドレス 39試合 2万5138人→2万5191人(0.0%)
ダイヤモンドバックス 32試合 2万2691人→2万5832人(13.8%)
ナショナル・リーグ 482試合 3万0809人→2万9665人(▲3.7%)
前年から観客動員が半減しているのがマーリンズだ。デレク・ジーターら新経営陣は大幅なコストカットを断行。チームは解体モードに入り、本塁打王のジャンカルロ・スタントン、ディー・ゴードン、マルセル・オズナ、クリスチャン・イエリッチと主力級を次々と放出。これがファンの反感を買って惨状を招いた。
中地区では、やはり生え抜きスター選手のアンドリュー・マカッチェンをジャイアンツへ放出したパイレーツが30%近い減少となっている。
ナ・リーグはこの2球団の落ち込みを除くと▲0.2%とほぼ横ばいだ。
MLB 970試合 2万9402人→2万7483人(▲6.5%)
アメリカン・リーグは東地区と中地区で地盤沈下が起こっている。このためにトータルでも1割近い観客減、ナショナル・リーグはマーリンズ、パイレーツを除けば、ほぼ横ばいと言える。
例年、MLBはペナントレースの深まりとともに観客動員が増加する傾向にある。今、動員が不振のチームでも、これからの頑張り次第で挽回できる余地は大いにある。
しかしながら、全体的に見れば、MLBのマーケティングはさらなる取り組みをすべき時期に来ているのかもしれない。
(広尾晃 / Koh Hiroo)