侍U-12代表、パキスタンにコールド勝ちで3位 仁志監督「精一杯やってくれた」

宇野がベストナイン外野手に「自分のプレーはしっかりできた」

 投げては、先発・西村が5回コールドの参考記録ながらノーヒットノーランを達成した。9奪三振と寄せつけず、「4回のベンチに帰って、まだノーヒットだって気づきました。うれしかったです」と西村。仁志敏久監督も「すごく、いいボールがいっていた」と目尻を下げた。捕手の栗山についても「よく考えてリードしていた。普段、変化球を投げない中でやっているので、投げている方も投げさせている方もよく工夫してやってくれたと思います」と称えた。

 2年前の前回大会で初優勝した日本。連覇を目指す戦いとなったが、予選ラウンド初戦でチャイニーズ・タイペイに敗れ、セミファイナル1戦目で韓国にも屈した。3位となったが「決勝でチャイニーズ・タイペイに勝つことを目標にしてきたので、それは残念ですけど、子供たちは精一杯やりました」と仁志監督。試合を重ねていくことで「すごく積極性が出てきた」と成長も感じ取った。

 表彰式では稲福が敢闘賞を受賞し、栗山は打点王と得点王の2冠に輝いた。ベストナイン外野手では宇野が選ばれた。宇野の兄・竜一朗は2014年の侍ジャパンU-12代表で仁志監督の1期生。この時は決勝でチャイニーズ・タイペイに敗れて準優勝だっただけに「お兄ちゃんを超えて優勝したかった」と宇野。それでも、ベストナインには「嬉しいです。自分のプレーはしっかりできたと思います」と喜んだ。

 5年連続で侍ジャパンU12代表を指揮した仁志監督。試合後のミーティングでは「みんなに出会えてうれしかったです。この大会で覚えたこと、感じたことをこれからの野球人生に生かしてください。ありがとうね」と選手たちにエールを送り、感謝した。銅メダルには悔しさをにじませた選手たちだが、日の丸を背負った日々は色褪せない。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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