スポーツビジネスの拡大目指す「SETS」 競技の枠を超えて進む人材交流
セミナーも盛況 米ウインター・ミーティングに倣う人材交流と裾野拡大
会場内では、マーケティングに関するセミナープログラムも拡充された。スポーツの現場に立つ登壇者が、それぞれのアプローチや成功事例、課題を披露している。切り口も多彩な以下7つのセミナーが2日間で催され、立ち見が出るほどの盛況を収めた。
『若年層女性マーケティングと商品開発/女子高生のリアルニーズ』
『スポーツチームwebサイト/ネイティブアプリの利用者分析』
『米国スポーツビジネスにおけるダイナミックプライシング導入効果』
『ファンから見たファンクラブグッズ・サービスの球団間比較』
『他プロパティとのリーグタイアップ企画(アイドルマスター×パ・リーグ6球団コラボ事情)』
『スタジアムビジョン・サイネージのネットワーク化とマーケットプレイス構想』
『スタジアム購買活動のキャッシュレス化』
スポーツを共通言語とする会場では、前職で同じフィールドに立ったことのあるスポーツビジネスパーソンが再会するシーンも見られた。昔話に花が咲き、各々の近況や現在の職域、業界の未来などについて話し込む。こうした場面が積み重なることにより、日本のスポーツ界に新しいつながりと流れが生まれるかもしれない。
SETSのモチーフとなったアメリカのウインター・ミーティングでは、MLBの球団関係者や代理人が盛んに選手の移籍交渉を進め、学生の就職フェアとしての一面も持つ。アメリカのスポーツ文化を支えている「人材交流の活性化」は、「SETS」が目指すスポーツ界の裾野拡大にとっても重要な要素だ。
「物」を介して「知」が共有され、多くの「人」が交わった「SPORTS ENTERTAINMENT TRADE SHOW 2018」。それぞれが成長し、拡大を続けた先に、日本社会を明るくする、スポーツ界の未来が広がる。
(「パ・リーグ インサイト」藤原彬)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)