吉田輝星が得た大きな財産 感じた“仲間との差”と新たな収穫
宿舎で同部屋の柿木は「効果的なトレーニングをしている」
自身が登板した2試合への“悔い”を何度も口にしていた右腕だが、この侍ジャパンU-18代表で得た経験は必ずや将来の糧となる。吉田自身も語った収穫。その中で最たる例が、他のチームメートが野球に取り組む姿勢を見て、感じることができたことだろう。
「周りのメンバーの意識の高さというか。選ばれるメンバーなんで、全国の球児から選ばれた17人はやっぱり野球に対する考え方や熱意が違った。自分ももっと野球に真剣に、本気で取り組みたいなと思いました」
「甲子園に出ている学校を引っ張ってきたメンバーが集まっていて、すごく意識が高く、自分も負けていられないな、と。練習の取り組み方であったりをもう少し変えていかないといけない。普段の生活と野球が全く違う。普段の練習量でやっていると思っていても、こっちに来てみたら普通だった。それ以上にやらないと、この17人のメンバーより良い結果は残せない」
甲子園の決勝で投げ合った柿木蓮(大阪桐蔭)とは宿舎で同部屋だった。練習中もよく言葉を交わし、盟友となった。他愛もない話はもちろんだが、会話の中から学ぶことも多く「すごい体をしてるんですけど、それだけしっかり効果的なトレーニングをしていた。体幹とかを軽く教えてもらいましたけど、そういうトレーニング面もしっかり見習っていきたいなと思いました」という。
本来の調子ではないながら、2試合での登板で掴んだこともあった。「ストレートでグイグイ押すピッチングじゃ海外の選手たちは抑えられなかったんで。そういうところでツーシームとフォークとかをうまく使っていけた。そういう意味では、新しいピッチングスタイルのきっかけを作れたかなと思う」。今大会に備え、小さく右打者の内に切れ込む2種類目のツーシームを習得。さらには、試合では初めてフォークも解禁した。