グリフィーと重なるスイング&打球 大谷を見続けた米解説者が振り返る衝撃

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

解説者のグビザ氏が回顧、本塁打王+盗塁王+最優秀防御率&ノーヒッター=大谷翔平

 エンゼルスの大谷翔平投手はメジャー移籍1年目の今季、投打二刀流で米国に衝撃を与えた。エンゼルスの地元テレビ局の中継解説者を務めるマーク・グビザ氏は、偉大な選手たちと大谷を重ね合わせていたという。

 DAZNではオフの新番組「Home of Baseball」の配信を2日から開始。第1回はエンゼルス・大谷翔平の特集で、投手編(2日から)、野手編(9日から)に分けてルーキーイヤーを様々な角度から分析している。日米通算2148安打、484本塁打のアンドリュー・ジョーンズ氏、エンゼルスOBで現在はオリックスのシニアアドバイザーを務める長谷川滋利氏、元レイズ(デビルレイズ)の岩村明憲氏らが登場する中、MLB132勝のマーク・グビザ氏がこの1年を振り返り、大谷の魅力を語り尽くしている。大谷を見ていると、メジャーでプレーした様々な選手を思い出すというのだ。

 グビザ氏は、打者としての大谷が似ている選手として、マリナーズでイチローともプレーしたケン・グリフィーJr.を挙げる。「スイングの軌道が似ているし、打球の飛び方が似ている。パワーも非常にあるし、ヒットを量産する力もあります」。力感というよりはスムーズに、滑らかに軽いタッチでスイングするのに、驚くほどの飛距離が出るのがグリフィーの打撃の特徴。「MLB史上もっとも美しいスイング」と呼ばれ、ナイキの野球用品のロゴにまで使われたほどだ。殿堂入りの投票の際、史上最高99.3%の得票を記録した伝説の強打者をほうふつとさせる美しいスイング、美しいアーチを、大谷も今年22回描いた。

 足の速さでは、グビザ氏が現役時代にロイヤルズでともにプレーしたウィリー・ウィルソンの名が出た。通算668盗塁のMLB歴代12位の記録を持ち、1979年には83盗塁で盗塁王にもなっているスピードスターだ。「オオタニが本塁、一塁から三塁に到達するまでの走り方は、まさにウィルソンと同じです。ウィルソンは、メジャーでオールスターにも複数回出たほどの選手です。とても優れた選手だった。オオタニのベースランニングでのスピードを見て、本当に驚きました」と振り返った。

 投手としては、やはりグビザ氏と同じ80年代に活躍したメジャー176勝、最優秀防御率のタイトル獲得、ノーヒットノーランも達成したデーブ・スティーブ氏のスライダーをほうふつとさせるという。「スティーブは素晴らしいスライダーの持ち主。ウィッフルボール(米国で考案された、野球によく似たスポーツ。中空のプラスチックボールを使い、空気抵抗で野球のボールより大きく変化する)のような曲がり方をしました。そういうスライダーは、スプリッターよりいいボールだと言えると思います」と、スプリットよりスライダーの方がより決め球として優秀なボールだと断言した。

大谷はメジャーリーグに「二刀流の時代」を切り開くパイオニア

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